三洋化成工業は,複雑で多様な匂いを可視化することができる匂いセンサー「FlavoTone(フラボトーン)」の販売を開始した。
人間の鼻は,匂い分子が嗅覚受容体に吸着すると嗅覚細胞から電気的な信号が発せられ,その信号が脳に伝達されることで匂いを識別すると考えられている。同センサーは,この嗅覚と同様のメカニズムで,嗅覚受容体に相当する匂い応答材料,匂い分子が吸着することによる電気特性の変化で匂いを検知するプローブ,得られた信号パターンから匂いを識別する解析アプリからなり,複雑な匂いを可視化することができる装置である。
同社は同センサーにより,食品,医療・ヘルスケア,香粧品,安全・防災,工場,環境など多様な分野において,効率・利便性・精度向上,異常検知,マーケティング・ブランディングの促進など,新しい価値を提供できるとしている。また機器の販売だけでなく,レンタルや受託分析,個別の課題に対するソリューション提案などのサービス提供も行っており,匂いセンサーに関する新サイトも公開した。
匂いセンサーサイト https://kaori.sanyo-chemical.co.jp/ (’24 1/17)