2024年1月17日

日本工作機械工業会,「2024年日本工作機械工業会年始会」開催される

アーステック
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日本工作機械工業会(日工会)は2024年1月10日(水),都内ホテルで「2024年日本工作機械工業会年始会」を開催した。

冒頭,1日1日に発生した能登半島地震で亡くなられた方々に黙祷を捧げた後,稲葉 善治 会長(ファナック取締役会長)による新年の挨拶(写真)では,2023年の工作機械受注額について「内需は当初見込まれていた半導体製造装置関連や自動車の需要回復が思うように進まず,目標に達しなかった。一方,外需は欧米が比較的高水準を維持したが,中国が不動産の不良債権問題などをきっかけに景気が低迷し大幅に減速した。こうした厳しい経済環境だったが,2023年の工作機械受注額は1兆4,800億円程度に達したもようだ」と述べた。また,2024年の工作機械受注額については「世界情勢の先行きに対する不透明感が継続するなかで年前半は緩やかな調整局面が続く。しかし,人材不足や人件費高騰に対応する自動化・効率化投資,またAI・IoTを活用したデジタル革新,環境対応といった設備のニーズは根強いものがあり,工作機械の受注を下支えすることが期待される。また,半導体の需要増加や自動車の新エネルギー対応のために年後半には工作機械に対する新たな需要が見込まれる。以上の状況を総合的に判断し,2024年の工作機械受注総額は1兆5,000億円になる見通しだ」と述べた。

日工会 稲葉会長による挨拶-2024年日本工作機械工業会年始会
写真 日工会 稲葉会長による挨拶

また,2024年11月5日(火)~10日(日)の6日間,東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催される「JIMTOF2024(第32回日本国際工作機械見本市)」についても触れ,「今回のJIMTOFでは,“技術のタスキで未来へつなぐ”をコンセプトに,製造業のポテンシャルを最大限に引き出す最先端の工作機械技術,製品を世界に向けて発信したい。南展示棟では,前回好評を博した“Additive Manufacturing Area in JIMTOF2024”を催すほか,併催事業の目玉として出展者と学生をつなぐアカデミックエリアを設置する。目的をもって南展示棟を訪れる人を増やし新たな人の流れを生み出すことでJIMTOF全体を盛り上げていく」と述べた。

展示会以外の活動については,「前期から取り組んでいるデジタル・グリーン・レジリエンスを柱に工作機械産業ビジョン2030で示された内容についても各委員会が中心となって取り組んでいく。その一環として生産システムの自動化に必要とされる工作機械の仕様・機能の指針を策定するほか,日本流の産学官連携拠点の在り方に関する検討,カーボンニュートラル実現に向けた省エネ活動,デジタルツールを活用したEPA利用促進,将来有望なインド市場開拓に資する調査研究,これらの事業を推進して会員各社に共通する共有領域の進化,拡大を進めていく。また,工作機械ビジネスが技術,輸出管理,経済安全保障のほかあらゆる面で高度化,複雑化しており,人材育成の重要度が増している。工作機械業界の技術者,輸出担当者,サービス業などの人材育成事業を推進していく」と述べた。(’24 1/17)

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