2023年3月22日

研削加工の専門展示会「Grinding Technology Japan 2023」開催される

アーステック

2023年3月8日(水)~10日(金)の3日間,切削工具製造技術と研削加工技術に特化した専門展示会「第3回Grinding Technology Japan2023(グライディングテクノロジージャパン2023)」(主催:日本工業出版,産経新聞社)を幕張メッセ国際展示場(千葉市美浜区)で開催し,3日間で4,785名が来場した。

国内外の研削盤や砥石を始め計測機器や周辺機器,工具製造に関する工作機械や素材と周辺機器などが数多く出展した。

会場では大学や研究機関による最新の研削加工や研削工具の計測・評価,レーザ加工,超精密加工・微細加工,環境調和型加工など研究室の技術展示や講演,パネルディスカッションが行われた。

連日併設イベントとして基調講演やセミナーが開催された。3月8日には清水 伸二 氏(日本工業大学)によるパネルディスカッション「欧州と日本の研削盤,それぞれの技術をみる」,松岡 甫篁 氏(松岡技術研究所)による「精密微細切削工具と切削技術の最新動向」,3月10日には池野 順一 氏(砥粒加工学会)による「時空を旅する砥粒加工」,太田 稔 氏(京都工芸繊維大学)による「これからの自動車部品と砥粒加工技術」,などが行われ多くの来場者が聴講した。

主催者WEBサイト(http://grind-tech.jp/2023/jp/)ではユーチューバーで研磨屋TVの運営をしている高山技研の高山 氏による会期直前のレポート取材を撮影した動画が配信された。

今回の展示会では,クーラント液の管理など潤滑管理や環境対応に関する次のような企業の出展が見られた。

平面研削盤や精密位置決め,クーラントシステムを製造販売する住友重機械ファインテックは,研削盤用ファインバブル発生装置「FINE GO」やマグネットセパレータ「FINE MAGシリーズ」を出展。「FINE GO」はクーラントタンクに追加設置するだけで,液中に長期残存するマイクロからナノサイズまでの超微細泡を生成する。負の電荷を帯び,汚れや油分を吸着・除去し洗浄する特性を持つ。砥石の目詰まりを抑え,クーラント液の腐敗や劣化も抑制する。

独自のエッジろ過技術を導入しOne Micron Filterで研削仕上げのコスト低減を実現するトランザーフィルター日本は,「新型トランザーろ過装置V1 ADC/DO」などを出展した。逆洗時のスラッジを大量に含むダーティオイル全量を7時間放置し自然沈降により回収する。12kWチラーを搭載し省スペース化を実現した。

職場環境改善や産廃物削減製品などの開発販売をするクール・テックでは,独自の電解技術を用い,高pHのアルカリイオン水(pH13.2)を効率よく低コストで製造することができる「高pHアルカリイオン水生成装置」を出展。環境性能を高めた仕様になっており,成分は水と食品添加物由来のもののみで,廃水になる酸性水や塩素ガスなどを一切発生させず生産現場での様々な場面で活躍が期待できる。3月10日には特設会場でアルカリイオン水を使うことで得られる洗浄効果の説明と,現場での事例を交えたセミナー「研削加工における高pHアルカリイオン水の活用」が行われた。

切粉処理や濾過装置を開発・製造するBUNRIは,磁性体用研削盤機種として,「フェニックス」「SLG」「大和」「コンパクト」を展示。「フェニックス」はスラッジ除去率10μm,97%を達成する。「大和」は,濾材のスチールボールを強力磁石で着磁し,磁化されたスチールボールの空間を液が通過する際に濾過される。

独自開発でスラッジの補修効率を高めた京滋興産は,「リクレアン」シリーズの展示や金属加工油・工業潤滑油などの潤滑油を製造するドイツ,シュツットガルトのオイルヘルド社製の潤滑油を紹介した。

サンメンテナンス工機は,精密ろ過装置SMK PARTORシリーズに,水溶性クーラント専用マイクロファインバブル発生装置バブパワーを搭載した新型モデル「UFBSS-U1」などを展示。平均直径100ナノメートル(ナノは10億分の1)の超微細マイクロファインバブルが消滅する際に発生する活性酸素の消毒機能により,クーラント液の劣化を抑止。クーラント液1cc中にマイクロファインバブルを約1億4000万個含む。これまでの濾過性能に加え,加工精度や洗浄性を高め,隙間に泡が入ることで接触面の抵抗を減らすことが可能になる。

福田交易は,世界中の機械メーカーで標準的に採用されている,OTT-JAKOB社のドローバーシステム「HSKパワードローバー」,GMN社製の工作機械,半導体,医療など幅広い業界に精密軸受やハイエンドな高周波スピンドルを製作して提供している「GMNスピンドル」,Balance Systems社の流体検知式や非接触タイプなど,各種形状をラインナップ。ワーク砥石やドレッサの接触を検知し,人間の耳では感知できない高周波の振動を検知する「AEセンサー」などを展示した。

同展示会は2年ごとの開催を予定しており,次回は2025年3月5日(水)~7日(金)まで,幕張メッセでの開催を予定している。(’23 3/22)

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