2023年2月8日

三洋化成工業が生分解性と潤滑性に優れる水溶性PAG系潤滑油基剤を開発

アーステック

三洋化成工業は,生分解性と潤滑性に優れる水溶性ポリアルキレングリコール(以下,PAG)系潤滑油基剤「エクセビオール」を開発したことを発表した。

生分解性潤滑油は合成エステル系やPAG系が主流だが水に溶けづらい,加水分解といった課題から潤滑油基剤で生分解性,潤滑性,水溶性を同時に満足させることが困難だった。同社がもつ,界面制御,高分子設計,アルキレンオキサイド付加(AOA)製造の技術により開発に成功した。

同基剤は水溶性が高く,水と容易に混合し経時的に加水分解しないことから均一液状が維持できる。油膜を形成しないことから自然環境に漏洩した場合にも油膜による河川,海洋汚染や草木への周辺汚染がない。また優れた潤滑性能を有しておりユーザーニーズに応じて粘度特性をカスタマイズ可能なため様々な用途での潤滑油基剤として期待出来る。

今後は風力発電などの海洋エネルギー関連やスクリュー等船舶の動力源,農機,建機など屋外用途向けなどに2023年度中の製品化を目指す。(’23 2/8)

Related Posts

「第22回評価・診断に関するシンポジウム」が開催される

「第22回評価・診断に関するシンポジウム」が開催される

2024年12月2日(月)~3日(火)の2日間,日本機械学会 機械力学・計測制御部門は,日本設備管理学会,日本トライボロジー学会との共催で「第22回評価・診断に関するシンポジウム」(組織委員長:川合 忠雄 氏(大阪公立大学),実行委員長:金森 啓祐 氏(三井化学))をアプラたかいし(大阪府高石市)で開催した。

Share This