ダウとミュラテクノロジーは,世界のプラスチック廃棄物問題の解決とサーキュラーエコノミー(循環型経済)の推進の支援に向けた継続的な協力関係の下,ミュラがダウのドイツ・ベーレンの拠点に,プラスチックのアドバンスドリサイクル設備を新たに設置する計画を発表した。
ミュラのHydroPRS™アドバンスドリサイクルプロセスは,超臨界蒸気(圧力と温度が上昇した水)を使用して,これまで「リサイクル不可能」とされてきた軟プラスチックや多層プラスチックを含むほとんどの形態のプラスチックを,元の油や化学品に変換することができる。また,同じ材料を繰り返しリサイクルすることができるため,使い捨てのプラスチックを排除し,埋め立てや焼却処分を防ぐことが可能になる。
ミュラの新施設は2025年までに操業開始予定で,フル稼働時には年間約12万tのアドバンスドリサイクル能力を提供することになる。新施設と,欧州と米国で建設予定の他の施設を合わせると,2030年までに60万tのアドバンスドリサイクル能力が追加される見込みであり,ダウはポリエチレン生産のための循環型原料の世界最大の消費者となる見込みである。(’22 10/19)