ENEOSは,2040年グループ長期ビジョンに掲げる「低炭素・循環型社会への貢献」の実現に向け,環境対応型事業の一つであるマテリアルリサイクルを推進している。その一環として提案した「廃潤滑油を活用した潤滑油ベースオイルへの再生プロセス構築」が,環境省の公募事業「脱炭素社会を支えるプラスチック等資源循環システム構築実証事業」に採択されたと発表した。
国内における廃潤滑油は,CO₂排出を伴うサーマルリサイクル(廃棄物を燃焼させて熱エネルギーとして利用)が多いとされている。これを同社で提案する廃潤滑油を潤滑油製品の主要基材であるベースオイルとしてマテリアルリサイクル(廃棄物を回収し製品の原材料として再生利用)することが可能となれば,潤滑油のライフサイクル全体で排出するCO₂を削減することができ,ベースオイルの安定供給にも寄与する。
同実証事業では,国内における廃潤滑油の再生プロセス構築に向けて,2022年度から2年間かけて「廃潤滑油回収システムの方針策定(回収チャネルごとの廃油性状確認を含む)」および「再生ベースオイル精製技術の確立」の2点の技術検証に取り組み,早期の事業化を目指す。(’22 8/24)