2022年5月11日

UDトラックス,被災地支援プログラムを開始

アーステック
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UDトラックスは,同社製品であるトラックと従業員のマンパワーを活用する災害支援プログラムを立ち上げた。

災害時の避難所では限られた空間の中で共同生活を余儀なくされるため,とりわけ女性や子ども,障がい者や高齢者などにとっては心身への負担が非常に大きくなることが指摘されている。そこで,プライバシーや衛生面に配慮した安心・安全な環境の提供,および,ライフラインの充実を活動方針とすることを決定した。同社のトラックの荷台部分をプライバシーが確保できる空間として活用することを第一案として,具体的な設計方針を決め,さまざまな設計案を検討した結果,架装メーカーなどの協力も得て2タイプの「災害支援車」を実現した。

1台はバンタイプの小型トラックで避難所や被災現場での運用を想定。室内にはエアコン,冷蔵庫,水タンク式シンク,充電キャビネット,AED装置などを完備し,プライバシーを確保した2つの個室でオムツ替えや授乳といったベビーケアや,障がい者や高齢者の身体ケアなどの個別用途に対応している。また,ソーラー発電システム,ディーゼル発電機,リチウムイオン蓄電器を搭載しており,モバイルバッテリーの充電や貸し出しサービスなどを通じ,ライフラインとしての通信を確保するための手段を提供する計画となっている。もう1台は平ボディタイプの小型トラックで,主に被災現場において土のうや被災家財の運搬用途で運用する予定となっている。重量物の積載や倒壊家屋の下敷きになった家具などの搬出を想定し,テールゲートリフターやウィンチを搭載している。

この災害支援車は公道走行が可能となっており,緊急時における柔軟な災害支援活動に対応できる。また,実際の運用に際しては,上尾市,社会福祉協議会,その他関係団体と緊密に連絡・連携した上で,派遣の有無や派遣先の調整を行う。当面は上尾市内での活動を想定しているが,活動の成果を検証しつつ,上尾市外や同社が事業を展開するその他の地域への横展開も将来的な課題として検討していく。(’22 5/11)

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