2022年2月9日(水),日本トライボロジー学会の会員提案研究会(旧第3種研究会)「第32回変速機のトライボロジー研究会」(主査:村木 一雄 氏,日産自動車)をオンラインで開催した。
当日は,村木 主査(日産自動車)が「電気自動車の動力伝達系に関わるトライボロジー課題と技術対応」と題し,日産リーフや近年の代表的な電気自動車について,トライボロジーの観点からその駆動ユニットの構造の特徴を紹介し,歯車・軸受・オイルシールなどの要素部品や潤滑油に求められる性能について概説した。山本 明弘 氏(日本精工)は「パワートレイン電動化における2速変速機構開発」と題し,EVの走行性能や航続距離の課題解決策の一つである2速変速機構技術の開発について高機能,高効率かつ変速ショックの無いシームレス2速eAxleコンセプトについて報告した。武川 大輔 氏(出光興産)からは「電動車両向けトランスアクスル用フルードの性能向上技術」と題し,電動車両向けトランスアクスル(E AXLE)用フルードの要求特性であるモータ冷却性,減速機のギヤ,ベアリング保護性やクラッチ摩耗特性の性能向上技術について解説するなど3件の話題提供が行われた。(’22 3/16)