ドイツの特殊化学品メーカー,ランクセスは,電気自動車用充電インレットの新しいデザインコンセプトを開発した。電気自動車のブームにより充電インフラ用のプラスチックの需要が急増している現在において,同社は,この分野で高性能プラスチック「デュレタン®(Durethan®)」とポリブチレンテレフタレート(PBT)「ポカン®(Pocan®)」の使用機会が豊富にあると確信しており,熱可塑性樹脂がもたらす可能性を示している。
同インレットは,電気自動車に搭載され,外部充電ステーションの充電カプラーを収納する。このデザインは,充電システムのメーカーとの共同討議の成果であり,同社がこれまでに数多くの充電インフラ開発プロジェクトで蓄積してきた経験が生かされている。例えば,Oリング,シーリングコード,ファミリーシールなどが使用でき,2液射出成形プロセスで製造されたリップシールも使用できる。
同社は現在,この新しいデザインを,充電プラグのような充電インフラの他のアセンブリに適用することを検討している。車両の充電インレットで培った設計と材料の専門知識は,要件が非常に似ているため,この分野でも大いに活用できると考えている。(’21 8/18)