2021年3月31日

中部圏水素利用協議会,中部圏の2030年に向けた水素大規模利用の可能性検討結果を公表

ブルカージャパン ナノ表面計測事業部
アーステック
安藤パラケミー

水素の利用推進に取り組む民間企業11社(出光興産,岩谷産業,ENEOS,住友商事,中部電力,東邦ガス,トヨタ自動車,日本エア・リキード,日本製鉄,三井住友フィナンシャルグループ,三菱ケミカル)により,水素大規模利用の可能性を検討する中部圏水素利用協議会は,2017年に政府より出された水素基本戦略の実現に応えるため,中部圏における2030年の水素需要ポテンシャル,海外から大規模水素を輸入するための港湾受入れ基地の必要要件や受入れ基地から各需要地へのサプライチェーンのあり方について産業横断的に検討し,以下の結果を発表した。

中部圏における2030年の水素需要ポテンシャルは,水素価格が各産業セクターの切り替え可能コストと同等になることを条件に年間約11万t(水素基本戦略の全国目標の1/3程度)が見込め,2030年以降は技術革新と共に更なる水素需要が期待される。また,2025年に社会実装を開始した場合,年間4万t規模の需要可能性がある。しかし,この需要創出を実現するためには,政府目標である水素供給コスト2030年30円/Nm3が達成されたとしても,年11万t規模活用の場合,水素切り替え可能コストとの乖離(コスト逆ザヤ)は年間200億円程度になること,及び海外からの水素受入れ,配送,需要者受入れ設備の初期投資額が合計1,000億円程度必要であることが予想される。

今後,中部圏で大規模水素の活用を実現するには,初期投資やランニングコスト逆ザヤを補う中長期的な制度設計や主要需要家の長期引取り契約,安定的な水素供給の確約が必要となる。さらに各種設備の大型化技術開発,水素受入れ配送に関わる法規制の確認と必要な規制見直しも同時に検討することが求められる。(’21 3/31)

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