NTNは,同社の高機能・高信頼性軸受が,東海道新幹線新型車両N700Sの車軸,駆動装置および主電動機に採用されたと発表した。同社は,1964年の開業当初の0系以後,歴代の新幹線車両すべてに高品質で信頼性の高い軸受を供給している。
今回採用されたのは,車軸軸受,駆動装置用軸受,主電動機用軸受の3商品。車軸には,700系以降の東海道新幹線車両に採用されてきた複列円すいころ軸受が今回も採用された。従来よりも更に耐久性を向上,ライフサイクルコストの低減が可能となっている。駆動装置には,低騒音化,軸受の信頼性向上を目的に新幹線車両用として初めてヤマバ歯車と円筒ころ軸受が採用された。円筒ころ軸受を採用することで駆動装置のメンテナンス性の向上も図られている。主電動機には,電食防止対策のため,外輪にセラミック溶射絶縁被膜を形成した円筒ころ軸受と深溝玉軸受が採用された。(’20 12/2)