経済産業省は関係省庁と共同で,第1回グリーンイノベーション戦略推進会議 兼 第1回グリーンイノベーション戦略推進会議ワーキンググループを開催した。気候変動が世界的な課題となるなか,ゼロエミッションを超えてストックベースのCO2を削減していく「ビヨンド・ゼロ」の実現に向けて,「革新的環境イノベーション戦略」が2020年1月に策定された。同会議はこの戦略を着実に実行する司令塔として設置された。
同会議では,戦略の進捗報告を受け,技術開発テーマごとに進捗状況を一覧できる「イノベーション・ダッシュボード」や,各テーマの進捗を管理する専門家を任命する「イノベーション・アナリスト」の設置検討など,今後の戦略推進に関する議論が行われた。企業からはカーボンリサイクルやCCUS(Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage:分離・貯留したCO2の利用)に係る最先端の取り組みの発表があり,続いて開催されたワーキンググループにおいて,国内外の技術開発の動向や施策について議論された。
また,革新的環境イノベーション分野へのESG投資(財務情報だけでなく,環境(Environment)・社会(Social)・ガバナンス(Governance)要素も考慮した投資)を始めとする民間資金の呼び込みを促進するために立ち上げられた,脱炭素社会の実現に向けたイノベーション創出を目指す企業の取り組みを応援するプロジェクト「ゼロエミ・チャレンジ」の開始を発表した。(’20 7/29)