NTNは,簡単操作で高度な軸受診断ができる回転機械の定期チェックに有効な「NTNポータブル異常検知装置」の販売を2020年5月より開始した。また,同商品を用いた診断・分析レポートを提供するサービスも開始し,設備のメンテナンス性向上に向けた総合的な技術サービスを拡充する。
これまで,機械保全は技能員の経験や感覚などを頼りに行っていたが,近年は人材不足などによりノウハウの蓄積が困難になっており,機械の異常を検知するツールへのニーズが高まっている。こうしたニーズに対応するため,同社は振動データの収集・分析・結果表示が可能な「ハンディ型異常検知装置」を2014年に開発した。その後,小型化と機能向上を図った「NTNポータブル異常検知装置」を2018年に開発,市場で多くのトライアルを行う中で,さらに解析機能を改良し,取り扱い性も高めた同製品の販売を開始することになった。
同製品は,測定・解析時間が約7秒と短く,設置方法はマグネットやねじ止めによる直接締結など4種類から任意に選択可能なため取り扱いが容易であり,また1回の測定で,OA,FFTを同時に解析可能となっている。(’20 6/17)