2020年4月1日

ダイキン工業,同志社大学と包括的連携協力を締結

アーステック

ダイキン工業は,同志社大学と環境課題をテーマにした実践的研究開発をめざし,包括的連携協力に関する協定書を締結した。ダイキン工業が事業を通じて取り組む温室効果ガス排出の削減に向け,学術成果の社会還元をめざす同志社大学の,独自の環境技術や 関連分野の知見,実社会での活用までをめざした実践的学術研究力を生かし,両者でCO2の回収・分解・再利用技術の実用化や,空調機のさらなる高効率化に取り組む。また,共同研究を通じた協創イノベーション人材の育成も進めていく。

今回の包括連携では,環境課題をテーマにした実践的研究開発を推進するため,同志社大学内に「同志社-ダイキン『次の環境』研究センター」を設立する。同センターでは,同志社大学の独自技術である「CO2の電気分解技術」に,ダイキン工業の「フッ素化学技術」を組み合わせた,新たな「室温環境下でのCO2回収・分解・再利用技術」の開発に取り組む。また,ダイキン工業が強みとするインバータ,圧縮機,熱交換器等の「空調の要素技術」と,同志社大学の特徴である「理論・基礎研究に留まらない実践的学術研究力」を融合し,各要素技術の最適設計を通じた空調機の高効率化の極限追求もめざす。

さらに,これらの共同研究を通じ,「協創イノベーション人材」の育成にも取り組む。実践的学術研究テーマを推進する中で,ビジネスの提案も含めて学術成果の社会での実用化を描ける人材の育成に挑戦し,産学連携による教育の有用性を高めていく。

なお,協定の期間は2020年3月から10年間,ダイキン工業から拠出する資金は10億円規模(初年度は設備投資を含む2億円規模)を予定。

同協定を通じ,同志社大学は,世界に向けた総合的な環境に関する新たな学術の発信とそれを可能とする人物の育成,ダイキン工業は,環境技術の商品・事業化や,CO2の回収・分解・再利用まで踏み込んだ温室効果ガス排出の実質ゼロをめざす。(’20 4/1)

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