川崎重工業は,シンガポールのKUMIAI NAVIGATION(PTE) LTD(クミアイ ナビゲーション プライベート リミテッド)と84,000m3型LPG(液化石油ガス)燃料LPG運搬船1隻の造船契約を締結した。坂出工場で建造し,2022年に竣工予定。
同LPG運搬船は,LPGと低硫黄燃料油を推進燃料とする。LPGを燃料として使用することで,燃料油使用時に比べ,排気ガス中の硫黄酸化物(SOx)や二酸化炭素(CO2)などの排出量を大幅に削減できる。これにより2020年1月から強化されたSOx排出規制に適応する。2022年に強化されるCO2排出量規制に対しては,EEDI(Energy Efficiency Design Index)規制フェーズ3にも適応する。
また,上甲板にLPG燃料タンクを装備することで,貨物とは別に燃料用のLPGを積載することができる。LPG燃料タンクはカーゴタンクと配管で接続されるため,必要に応じてカーゴタンクからLPGを注ぎ足すことが可能。(’20 3/11)