日本航空(JAL),丸紅,JXTGエネルギー,日揮は,廃棄プラスチックを含む産業廃棄物・一般廃棄物等から代替航空燃料(Sustainable Aviation Fuel)を日本で製造・販売することについての事業性調査を共同で実施する。同調査は,米国の代替航空燃料製造企業Fulcrum BioEnergy社の技術を活用し,現在リサイクルできず,国内で焼却・埋立処理されている中・低品位の廃棄プラスチックを含む産業廃棄物や一般廃棄物を原料とする「国産」代替航空燃料の製造・販売に関わるサプライチェーン構築に向けた事業性を評価する。
4社は,大成建設およびタケエイと同調査を共同で実施する覚書を2020年2月に締結した。参画企業はそれぞれの専門性を生かし,2020年2月~12月にかけて,廃棄物の収集・処理システムの検討や製造プロセスの技術評価,製品のロジスティックスの評価,LCA(Life Cycle Assessment)によるCO2排出量削減効果の検証等を行う。その結果を踏まえ,2020年代前半に実証設備の導入および試験の実施,2025年頃に商用機の着工を目指す。
国際民間航空機関(ICAO)は,2021年以降にCO2排出量を増加させない制度を導入している。各航空会社は決められた排出枠を超えてCO2を排出した場合,必要量の排出枠を購入しオフセットする義務等が課されている。なお,ICAO認定の代替航空燃料はオフセット義務分から控除することが認められている。(’20 3/4)