日本能率協会は,2019年2月20日(水)「KAIKA Awards 2018」の表彰式を行った。「KAIKA Awards」は,社会価値を生み出す持続的な経営・組織・人づくりの取り組みを称え紹介する制度で,今回が5回目となる。
KAIKA大賞にはキュービーネットホールディングスの「業界常識を覆してでも実行した,全社レベルの人間醸造大逆転劇」と,沢根スプリングの「『楽しみ方改革』で幸せな働き方を目指して~『世界最速工場』をミッションに心はずむものづくりを~」の2つの取り組みが選出された。
さらに,KAIKA賞として7つの取り組みを選出するとともに,我が国の災害復興に関連する優れた2つの取り組みに特別賞が贈られた。ほかに,応募の中からテーマの重要性,取り組みのユニークさなどを基準に「特選紹介事例」が8例選出された。
審査委員長の有馬 利男 氏(グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン 代表理事)は講評で,「効果だけでなくプロセスも重視して選考した。応募数が年々増加し審査は大変だが,それぞれの企業・団体・組織の思いのこもった取り組みにふれワクワクするとともに,日本の産業界,未来に明るいものを感じた」と選考を振り返り語った。
審査委員長講評に引き続き行われたトークセッションでは,2名の審査委員がパネリストとして登壇し,間もなく終わりを告げる「平成」の30年を振り返りつつ経営・マネジメントの変遷と今後の展望を語った。
受賞企業事例発表及び解説では,KAIKA大賞を受賞した2社による事例発表と2名の検討委員による解説が加えられた。
受賞した取り組みと企業・団体・組織は以下のとおり。
- KAIKA大賞
- 業界常識を覆してでも実行した,全社レベルの人間醸造大逆転劇/キュービーネットホールディングス
- 「楽しみ方改革」で幸せな働き方を目指して~「世界最速工場」をミッションに心はずむものづくりを~/沢根スプリング
- KAIKA賞
- 創業者のDNAを活かした会社づくり/垣内
- 新たな共生社会の実現に向けた世代間交流施設とその運営を担うために必要となる高い専門性を持った人財を育成する教育制度/global bridge HOLDINGS
- スタッフさんの内的・外的の両面の成長をサポートし,組織としても成長する/たこ梅
- 環境に関わるリサイクルの推進と人を大切にする会社をめざして/千葉オイレッシュ
- 富士山登山における事前防災サービス創出プロジェクト/富士山チャレンジプラットフォーム
- 知恩報恩「社員の幸福と地域社会への恩返し」~松川一家のめざすもの~/松川電氣
- 大企業若手有志50社による実践共同体「ONE JAPAN」の挑戦/ONE JAPAN
- 特別賞
- 地域の医療を守るプロジェクト~福島を中心にした若手医師の地域啓発活動~/医療・健康社会研究所
- 課題先進地域における教育の灯~「未来創造探求」を核とした,ふたば未来学園の取り組み~/福島県立ふたば未来学園高等学校
- 特選紹介事例
- 「はたらく」を考えるビジネス誌「WORK MILL」刊行/オカムラ
- 障がいがあっても,事業の成立を実証するモデル企業になる/障がい者つくし更生会
- 全関係者がハッピー 屋上太陽光発電設置モデル/太陽住建
- 「プロボノによるネパールフィリム村での学校建築プロジェクト」を通じた社会価値創造と社会課題解決マインドの組織内醸成/竹中工務店 CSR推進部,NPO法人アジアン・アーキテクチュア・フレンドシップ
- 組織開発による戦略の浸透と社員とのコミュニケーションの活性化/西尾硝子鏡工業所
- 百福士プロジェクト第21弾「~創業60周年記念 スマートワーク推進~ 六十年寝太郎プロジェクト」/日清食品ホールディングス 広報部CSR推進室
- “PHOTO IS” 想いをつなぐ。50,000人の写真展/富士フイルム 宣伝部
- HORIBA Blueberry Farm “Joy & Fun”の活動を通じた健康経営の実践とCSR課題の解決/ホリバコミュニティ (’19 3/6)