2018年11月21日

AICE,公開フォーラムを開催,内燃機関の性能向上を目指した共同研究を本格化

アーステック
メンテナンス・レジリエンスTOKYO 2025
'25 7/23~25
メンテナンス・レジリエンスTOKYO2025
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 国内自動車メーカーなどが参加する自動車用内燃機関技術研究組合(AICE:平井 俊弘 理事長・日産自動車常務執行役員)は2018年10月26日(金),都内で公開フォーラムを開催し,2019年度から自動車部品などサプライヤーの共同研究企業を募集し燃焼や排出ガスなど20テーマについて共同研究を実施することを表明した。
 AICEは自動車メーカー9社と日本自動車研究所,産業技術総合研究所の2団体で構成され,2014年の設立から産学官連携を通じて内燃機関の熱効率や排ガス後処理技術の共同研究を進めてきた。
 冒頭の挨拶で平井 理事長は,自動車の電動化が進む中,2050年には世界販売台数の90%がハイブリッド車など電動パワーソースが占めるものの電気自動車や燃料電池車などのゼロエミッション車は3割に留まると予測,「電動化を前提としながらも内燃機関の更なる進化が必要」と述べた。
 これまでの研究成果では「クリーンディーゼルエンジン技術の高度化に関する研究開発」や「後処理研究事業」により研究運営方法と後処理に関する研究機関の基盤を構築した。また,内閣府の戦略的イノベーション創造プログラムの一つであるSIP「革新的燃焼技術」では,AICEが民間企業の調整役となり,ガソリンおよびディーゼルエンジンの熱効率50%を目標とした開発を支援してきた。今年度で終了となるSIP後はAICEを通じて民間企業も活用できる仕組みを整える。
 次年度事業では,これまでの研究成果を継続発展させる研究事業とともに,三次元自動車エンジン燃焼解析ソフトウエア「HINOCA」やエンジンの摩耗・焼付きを物理ベースで現象が予測できる「トライボシミュレータ」などを活用することで自動車産業全体に共通するデジタルモデルを構築していく考え。
 2019年度からの新たな研究活動では自動車部品などサプライヤーも参加して共同研究や人材育成,研究成果の共有などサプライヤーが利用しやすいMDB(モデルベース開発)環境を整備していく。(’18 11/21)

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