ドイツの特殊化学品メーカー,ランクセス(LANXESS)は,「アディティン®(Additin®)」製品群に同社の持続可能性認証ラベルである「スコープブルー(Scopeblue®)」を付与した淡色硫黄系極圧添加剤を発表した。
同添加剤はドイツ国内で調達された再生可能原料をもとに製造されており,これらの原料は,EUエコラベルの申請を予定している潤滑剤メーカーにとって最も重要な基準である「潤滑油物質分類リスト(LuSC)」の要件も満たしている。EUエコラベル潤滑剤は従来の潤滑剤よりも環境に優しい代替品であり,幅広い環境基準に配慮することにより生物多様性への影響を低減することを目的としている。
アディティンブランドの硫黄系極圧添加剤は淡色で臭いが少なく,主に金属加工潤滑剤に使用されることが多い。金属表面の摩耗を低減し,高圧などの過酷な条件下でも金属表面の凝着を防止する。生態毒性に関する優位性を有するため,環境残留性,生物蓄積性が高く,欧州化学物質庁(ECHA)において高懸念物質(SVHC)として分類されている塩素化パラフィンの代替として浸透しつつある。
同社は,2023年末に淡色硫黄キャリアの生産能力を拡張し,2024年より稼働を開始している。(’24 3/6)