2017年12月20日

「トライボコーティングと高機能トライボ表面部会」の合同研究会が開催される

アーステック
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 トライボコーティング技術研究会(会長:大森 整 氏,理化学研究所)と高機能トライボ表面プロセス部会(代表幹事:梅原 徳次 氏,名古屋大学)は,2017年12月1日(金),東京都立産業技術研究センター(東京都江東区)にて合同での研究会を開催した。
 トライボコーティング技術研究会は,1994年に当時の東京都立産業技術研究所の熱処理研究室に様々な技術相談に集まっていた中小企業を中心に発足。理化学研究所と東京都立産業技術研究センターを中心に,トライボコーティング技術とファブリケーション(ものづくり)技術との協業化を視野に活動している。一方,高機能トライボ表面プロセス部会は,自動車の低燃費化・高性能化において,高機能トライボ表面の寄与がますます大きくなっていることから,自動車関連やコーティングなどの産業界,大学や研究機関などが参加し,分野横断的な議論を通して低摩擦(高摩擦),耐摩耗性などに優れた高機能トライボ表面のためのプロセス革新に向けた検討を行う場として2014年に設立している。
 合同での開催となった今回は,トライボコーティング研究会会長の大森 整 氏,高機能トライボ表面プロセス部会庶務幹事の上坂 裕之 氏(岐阜大学)の挨拶の後,大電力パルススパッタリング(HiPIMS)技術」をキーワードに3件の講演と東京都立産業技術研究センターの施設を見学,HiPIMS成膜システムを用いたプラズマ計測のデモンストレーションなどが行われた。当日の講演プログラムは以下の通り。

  1. 「大電力パルスマグネトロンスパッタを用いたナノクラスター超原子の生成技術」 角山 寛規 氏(慶応義塾大学)
  2. 「PBIIおよびHiPIMSによるDLC膜の作製」 中尾 節男 氏(産業技術総合研究所中部センター)
  3. 「HiPIMS with 2 µm/hour Deposition Rate -The Trends in Coatings for Premium Cutting Tools-」 Alexander Marxer 氏(Cemecon K.K.)

 なお,トライボコーティング技術研究会は2018年2月23日(金)に板橋区立文化会館小ホール(東京都板橋区)にて,第2回いたばしベンチャーフォーラムと合同で理研シンポジウム第20回「トライボコーティングの現状と将来」を開催,岩木賞国際賞・事業賞受賞の中村 修二 氏(カリフォルニア大学サンタバーバラ校)による「紫色LEDを使った太陽光に近い白色LED―起業と実用化の流れ,次世代の光への挑戦―」など岩木賞受賞記念講演を行う予定であることを発表した。(’17 12/20)

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