日本トライボロジー学会産学共同研究会の「添加剤技術研究会」(主査:益子 正文 氏,東京工業大学)は,2021年11月30日(火),ライブ配信によるオンライン講座「改めて見直したい金属加工における潤滑剤の役割」を開催した。
同研究会は1987年に故 岡部 平八郎 氏(東京工業大学)が主査として発足,その後1995年から益子 氏が主査となり通算131回研究会を開催している。研究会の委員は大学や公設試など研究機関のほか,潤滑剤・添加剤・基油メーカーや商社などで構成されている。
7回目となる今回の企画講座では,地球・作業環境の改善のため非塩素化やカーボンニュートラルやエミッションフリーの開発が進められる金属加工用潤滑剤について,加工の成否の鍵を握る潤滑剤とその作用について講演し潤滑技術について活発な意見交換が行われた。当日のプログラムは以下の通り。
- 「開会の挨拶と添加剤技術研究会の紹介」 益子 正文 主査(東京工業大学)
- 「水溶性切削油剤の役割と最近のトレンド」 清水 亮 氏(ユシロ化学工業)
- 「Lubrizol PIBSA Developments for Metalworking」 Gabe Kirsch 氏,Andy Johnson 氏(Lubrizol corp.)
- 「不水溶性切削油剤の役割と最近のトレンド」 置塩 直史 氏(ENEOS)
- 「潤滑油の相転移挙動を利用した金属加工油の開発」 岡野 知晃 氏(出光興産)
- 「金属加工油用添加剤-硫黄系極圧剤の働き」 松枝 宏尚 氏(DIC)
- 「金属加工油の性能を向上させる潤滑油添加剤」 星野 太一 氏(クローダジャパン)
- 「Additives to prevent adhesive and abrasive wear in metalworking processes」 Wilhelm Rehbein 氏(LANXESS Deutschland GmbH)
- 「プレス加工におけるトライボロジー技術の活用」 吉田 武志 氏(アマダプレスシステム)
- 「金型分野におけるPVD皮膜の摺動特性と損傷形態」 本多 史明 氏(日立金属) (’21 12/22)