ドイツの特殊化学品メーカー,ランクセスは,天然資源のみで作られた熱可塑性プラスチック複合素材を開発したことを発表した。新素材は,天然の亜麻繊維から作られた生地に,バイオ由来のポリ乳酸を母材として組み合わせたもので,大規模生産に適した品質レベルでの生産が可能となっている。同社は,連続繊維強化熱可塑性プラスチック複合素材「テペックス®(Tepex®)」シリーズの新製品に新素材を利用する。
亜麻繊維はガラス繊維に比べて大幅に密度が低く,この繊維を使用した複合素材は,ガラス繊維で強化されたものよりも格段に軽量化され,ポリ乳酸などの透明なプラスチックを母材として組み合わせると,強化亜麻生地は天然カーボンファイバーのような茶色の表面を生み出す。
同製品は,スポーツ用品や,自動車の内装部品や電子機器の筐体部品などへの応用が期待される。(’21 11/24)