ニッペコは2025年12月3日(水),東京商工会議所(東京都千代田区)にて,「第2回トライボロジー技術セミナー〜トライボロジーでつながる未来〜」を開催した。
ユーザーや原材料関連サプライヤーなど約60名が参加した。
同セミナーは,最新のトライボロジー技術動向について専門家が講演をすることで,グリースと潤滑剤をはじめとしたトライボロジー技術の向上と更なる発展に寄与すること,参加者同士の交流を深めること,ユーザーやサプライヤーに感謝と御礼と新たな情報発信ができる場として2024年から開催している。
開会にあたり挨拶に立った山口 芳基 社長は,自身が会長を務める日本グリース協会の創立70周年祝賀会に触れ,世界的に需要が減速する中,日本が7万t超の需要を維持できている現状を「ひとえにグリースユーザーのおかげ」であると感謝の意を示した。また特別講演をした日本トライボロジー学会の佐々木 信也 会長との交流を通じ,「出会いの重要性」と市場拡大に向けた共創の必要性を強調した。最後に,同セミナーがメーカー,ユーザー,サプライヤー間の交流を深め,新たなビジネスや未来につながる場となることへの期待を寄せた。
その後,カーボンニュートラル実現に向けた各社の取り組みや,ニッペコの最新技術に関する以下の講演が行われた。
- 「鉄道車両用潤滑剤の脱炭素化に向けた取り組み」…鈴村 淳一 氏(鉄道総合技術研究所)
- 「適切な装置管理を支える~潤滑剤の“劣化”を見極める要素技術開発の取り組み~」…和田山 勝也 氏・岩間 由華 氏(IHI)
- 「アイシングループのカーボンニュートラルに向けた技術開発の取り組み」…平塚 一郎 氏(アイシン)
- 「バイオマスグリース BIOLUB® GS-SPのご紹介」…原 規公 氏(ニッペコ)
- 「フッ素グリースの真価~過酷な環境に応える潤滑技術~」…井出 優希 氏(ニッペコ)
講演の最後には,営業本部の沢田 茂 部長が閉会の挨拶を行い,今後もより良い情報発信と学びの場の提供に努めていくと述べた。
会場では,環境対応型グリースや射出成形金型用グリースなどの新技術に関するポスターが展示され参加者による活発な技術交流が行われた。(’25 12/24)








