三和化成工業は,2025年7月11日(金)にホテルプラム(横浜市西区)で同社の工業用潤滑油販売代理店会「Lubricants Sales & Research Council 2025 (L.S.R.C)」を開催した。昨年に引き続き,2回目の開催となり,防錆油や切削油,塑性加工油など工業用製品を販売する全国の代理店33社49名が参加した。
冒頭の挨拶で向井 一馬 社長(写真1)は,環境の変化として,トランプ政権の政策運営,中国経済政策が世界経済への波及などによる日本国内経済への影響を述べた。日本国内の変化としては,昨年の挨拶の時にも取り上げたEV車両の普及,原料調達の問題,人口減少と高齢化,社会システムの変化などを挙げた。今年のビジョンとして,「昨年と同じ潤滑油製品販売にかかわる環境の変化から,情報収集力の強化と提案力が必要。不確実な時代を乗り越えるため,潤滑油にかかわる情報を集めるとともに,技術力や営業力の向上,生産・保管能力の向上を目指し,自社ブランドの販売と代理店との連携や情報交換などを強化したい」と今後の期待や抱負を述べた。

向井 社長の挨拶後,取締役営業本部長の川崎 良博 氏から原油価格や鉱工業指数などの市況,防錆油,切削油,塑性加工油を中心とした工業用潤滑油やベースオイルの販売状況を紹介した。また,ブランドのSAMICを広げていきたい業界として,半導体装置関係,航空機部品,電気部品,分析機器,建築関係などで拡販を目指しており,同代理店会参加者からの情報交換を改めて要望した。
ピックアップ製品として水溶性切削油の「サミッククールエース」のスペックなどを中心に,防錆油の「サミックラストエース」,不水溶性切削油の「サミックカットエース」,摺動面油/水溶性切削油兼用油の「サミックスライドウェイ」,錆転化型防錆プライマー「エバーブライト」を説明した。その後,サミック販売キャンペーン2024の販売数量上位者の表彰と,受賞者の成功事例の紹介として,サミックシリーズの特性を活かすケースや他社製品からの切り替え時の提案方法を参加者向けに発表した。その後,サミック販売キャンペーン2025のキャンペーン対象製品,期間などの説明がされた。
講演会では,ニュートン・コンサルティング(株)が「企業が災害に備える重要性~BCP取り組みの実践術~」と題して,実際に災害が起きたことを想定して,人命救助と会社の業務をどのように考えていくか,参加者の考えを発表しながらの講演となった。
閉会の挨拶では,武藤 英輔 会長(写真2)が,経済的には極めて小規模であるが,その機能の適切さによって,極めて顕著な差の出る資材を扱っていることを噛みしめていこう,と述べた。その後,懇親会が行われ参加者同士の親睦を深める会となった。(’25 8/6)
