2025年7月30日

潤滑油協会,「2025年度潤滑油研究会」開催される

アーステック

 潤滑油協会(会長:石川 裕二,中外油化学工業)は2025年7月10日(木),「2025年度潤滑油研究会」をアルカディア市ヶ谷(東京都千代田区)で開催し,約140名が参加した。

 同研究会は,資源エネルギー庁の支援のもと,潤滑油の品質確保事業等の支援事業(補助事業)の一環として,潤滑油技術等に携わる人材を育成するために必要な潤滑油関連情報を提供することを目的に,OILの日である7月10日に毎年開催している。

 当日は,潤滑油製造業近代化委員会委員長の和川 紀之 氏(三和化成工業)による開会の挨拶の後,田川 一生 氏(ENEOS)が「潤滑油のカーボンニュートラルの取り組み」のテーマで,ENEOSのカーボンニュートラルへの取組み内容や,潤滑油でのカーボンニュートラルの取組み例として,植物系カーボンニュートラル油と,使用済み潤滑油を原料とした再生油の製造検討について紹介した。

 また,山守 一雄 氏(トヨタ自動車)が「フラット粘度オイル技術とJASO GLV-2規格開発」のテーマで,フラット粘度オイル技術の開発やJASO GLV-2規格の概要について紹介した。

 閉会の挨拶では,石川会長が「トランプ関税により自動車業界やベースオイルの価格にも相当影響があると思われるので,状況に注視して対応したい。ロシアへの高級エンジンオイル等の輸出が禁止されており早く再開したい。協会として補助金事業でBCPの推進をしており,カーボンニュートラル,各社のBCPの確立をお願いしたい。一般事業である試験依頼がやや減少しているので,是非とも試験依頼をお願いしたい」と述べた。(’25 7/30)

Related Posts

三洋化成,EV向け潤滑油添加剤「アクルーブNS-100」を開発

三洋化成,EV向け潤滑油添加剤「アクルーブNS-100」を開発

 三洋化成工業は,電気自動車(EV)の駆動ユニット「eAxle」向けに潤滑油添加剤「アクルーブNS-100」を開発したと発表した。EV特有の低粘度化による課題である油膜の薄膜化や摩耗・焼き付きリスクに対応し,航続距離の延伸と駆動部の耐久性向上に貢献する機能性ポリマー添加剤として注目される。  同社が長年展開してきた潤滑油向けポリマー「アクルーブ」シリーズの技術をベースに,焼き付き・摩耗防止機能を新たに付加したシリーズ初の製品で,すでに国内の大手潤滑油メーカーでの採用が決定しており今夏の市場投入を予定している。...

コスモ石油ルブリカンツ,本社事務所を移転

コスモ石油ルブリカンツ,本社事務所を移転

コスモ石油ルブリカンツは,本社事務所を移転し2025年7月22日より業務を開始した。新住所は以下のとおり。 新住所:〒104-8352 東京都中央区京橋1-7-1  TODA BUILDING 業務開始日:2025年7月22日(火) ※フリーアドレス制となり、固定電話はなし。(’25...

NTN,LTM社に資本参加

NTN,LTM社に資本参加

 NTN(以下:同社)の連結子会社で,欧州・アフリカ地区を中心に自動車や航空機,鉄道車両向けなどにベアリング(軸受)の製造を行うNTN EUROPE S.A.(本社:フランス)は,チュニジアで自動車用ショックアブソーバーを製造するLa Tunisie Mecanique S.A(本社:チュニジア,以下:LTM社)に2025年5月19日付で資本参加した。...

Share This