日本トライボロジー学会 会員提案研究会(旧第3種研究会)の変速機のトライボロジー研究会(主査:山本 建 氏,東海大学)は2025年6月24日(火),三洋化成工業 鹿島工場(茨城県神栖市)で第39回研究会を開催した。
当日は,村上 靖宏 幹事(技術オフィス・村上)(写真1)の挨拶の後,3件の話題提供と活発な質疑応答,工場見学が行われた。

平山 朋子 氏(京都大学 教授)(写真2)は「境界・流体潤滑化における有機系添加剤の効果」と題して,近年の機械機器の更なる省エネルギー化に貢献する有機系添加剤が効果を発揮するには摺動面への吸着が必要で,吸着特性が添加剤性能に大きく関与するとして,低分子系添加剤と高分子系添加剤に関する最近の研究トピックスを紹介した。アンテックスの中尾 伸二 氏,市毛 良一 氏,小泉 敦裕 氏は「株式会社アンテックス及び旋回ベアリングのご紹介」と題し,建設機械などで使用される旋回ベアリングを一貫生産する同社の紹介と旋回ベアリングの種類や構造と共に使用例を紹介した。三洋化成工業 パフォーマンスポリマー事業本部からは潤滑油添加剤アクルーブの特長やラインナップと最近のトピックス,固体酸触媒を用いたクリーンなベース合成プロセスの紹介を行いその後,鹿島工場の製造設備や試験・評価設備などの見学を行った。(’25 7/9)


