トライボコーティング技術研究会(会長:大森 整 氏,理化学研究所)は2023年10月5日(木),板橋区立グリーンホール(東京都板橋区)およびオンラインのハイブリッド形式にて2023年度第2回研究会を開催,「第10回板橋オプトフォーラム」が合同で開催された。
当日は,大森 会長による主旨説明の後,午前の部では,特別セッションとして大森 氏が「微細加工関連の最新研究動向―MIRAI会議にみるマイクロ・トライボファブリケーション事例―」のテーマで,2023年8月18日に群馬県高崎市で開催された「The 16th MIRAI Conference(第16回MIRAI会議)」の中で注目の研究内容を紹介した。また,三村 秀和 氏(東京大学大学院/理化学研究所)が「超精密加工が拓いたX線光学,高速X線撮像が拓く精密加工学―原子レベル超精密加工法とX線による加工現象解析―」のテーマで,ナノ精度加工・計測・転写プロセスの構築と回転体型X線ミラーへの応用,アクリル板と水による表面の原子レベル平坦化,高速X線撮像による切削加工現象の観察について講演した。
午後の部では,「第10回板橋オプトフォーラム」を開催,板橋区長の坂本 健 氏による開会の挨拶の後,基調講演として大竹 淑恵 氏(理化学研究所 光量子工学研究センター)が「理研小型中性子源システムRANSプロジェクトの現状―橋梁内部の塩分現場検出,劣化可視化の実現,応力計測へむけて―」のテーマで講演した。
その後,トライボセッションの部では,川畠 丈志 氏(オンワード技研)が「株式会社オンワード技研の会社概要とコーティング技術について」,マイクロセッションの部では,白 楽天 氏(理化学研究所)が「表面周期構造のELID研削加工について―表面機能を目指したシリンドリカル周期構造の創成―」のテーマでそれぞれ講演した。
研究会終了後には,同フォーラムの企業展示・大学のポスター展示の中から優れた発表に贈られるIOF AWARDの贈呈式が行われた。(’23 10/18)