潤滑油協会は2022年7月8日(金),「2022年度潤滑油研究会」をオンラインで開催した。
同研究会は,資源エネルギー庁の支援のもと,潤滑油の品質確保事業等の支援事業(補助事業)の一環として,潤滑油技術等に携わる人材を育成するために必要な潤滑油関連情報を提供することを目的に,OILの日である7月10日に毎年開催している(今年は10日が日曜日のため8日の開催)。今年度も昨年度に引き続き,新型コロナウイルスの感染拡大の情勢に鑑みてオンラインでの開催となった。
当日は,潤滑油製造業近代化委員会委員長の和川 紀之 氏(三和化成工業)による開会の挨拶の後,久谷 一朗 氏(日本エネルギー経済研究所)が「激動する国際エネルギー情勢の展望と課題」のテーマで,世界的なカーボンニュートラル実現に向けた動きや,エネルギー資源価格の高騰等により複雑かつ不安定化している国際エネルギー情勢の展望や経済への影響,エネルギー安全保障の強化など,今後の課題についてウクライナ情勢なども踏まえて解説した。
また,柴田 潤一 氏(ENEOS)が「不水溶性切削油の役割と近年のトレンド」のテーマで,不水溶性切削油のトライボロジー的役割や,最近のトレンドとして,塩素フリー切削油,高引火点切削油,MQL用切削油について解説。また,不水溶性切削油の基油中における油性剤の拡散・吸着挙動について,分子シミュレーションを用いて分析した事例について紹介した。(’22 7/27)