ドイツの特殊化学品メーカー,ランクセスは,ハロゲンフリーで難燃性を備えたコンパウンド「デュレタン®(Durethan®) BKV30FN34」と「ポカン®(Pocan®) TFN4230」を発表した。
ニュルンベルクのマーケティングリサーチ企業GfKが行った調査では,2020年の技術消費財の売上は,新型コロナウイルスのパンデミックにもかかわらず増加した。また,多くの消費者が自宅の設備への投資を増やしているため,家電製品の需要も堅調に推移している。その結果,食器洗い機のようにスイッチを入れた後にユーザーがそばを離れる家電製品のコンポーネント用に,国際的な耐火性規格IEC/EN 60335-1を満たす難燃性プラスチックの需要が高まっており,これに対応するため,同社は難燃性コンパウンドの製品群を拡充し,この規格に基づいて実施されるグローワイヤ試験において高い難燃性を発揮する素材バリエーションの提供を可能にした。
同社は,これら2つの新製品が,洗濯機など家電製品のハウジング,マイクロスイッチ,コネクターなどに使われることを期待しており,また,電気自動車のバッテリー充電システム用の電気・電子コンポーネントの製造にも使用できる可能性があると考えている。(’21 11/10)