政府は,「国土強靱化年次計画2020」を策定した。同年次計画は,「国土強靱化基本計画」に基づき,45のプログラムごとに当該年度に取り組むべき主要施策等をとりまとめるとともに,定量的な指標により進捗を管理し,施策の着実な推進を図るもので,2014年から策定されている。
2020年度は,堤防整備・強化や河道掘削,ダム,大規模地下貯留施設整備,重要なインフラ施設などを保全する土砂災害対策,土砂・洪水氾濫対策等の事前防災,防災気象情報の高度化や,災害派遣医療チーム(DMAT)・災害派遣精神医療チーム(DPAT)・緊急災害対策派遣隊(TEC-FORCE)の養成,技術職員の充実,AIやビッグデータ,ロボット・ドローン技術,衛星データの活用などを主要施策として設定した。
また,昨年の災害を踏まえ,長期停電,通信障害,避難行動への対応や,電力供給の早期復旧体制強化,気候変動を踏まえた流域全体で行う「流域治水」への転換,災害時における新型コロナウイルス感染症への対応など,新たな取り組みを追加した。(’20 7/22)