ドイツの特殊化学品メーカー,ランクセス(LANXESS)の日本法人は,清涼飲料水やワイン,果実酒などの飲料向けに微生物制御のための飲料用殺菌料「ベルコリン(R)(Velcorin(R))」(化学品名:二炭酸ジメチル,DMDC)が,食品衛生法施行規則に基づく食品添加物として日本の厚生労働省により認可されたと発表した。これにより,同社は同製品を2020年5月1日から国内で発売した。
同製品は飲料中の腐敗微生物に対してその殺菌効果を発揮し,最終的には,極少量のメタノールと二酸化炭素(いずれも果汁飲料や果汁含有飲料に含まれている天然成分)に分解される。飲料が消費者の手元に届く時点では殺菌料は全く含まれず,飲料の味,色,風味には影響を与えない。
また,同製品により処理された飲料は,PETボトルやガラス瓶,缶,カートン,BiB(バッグ・イン・ボックス)などのさまざまな容器に対応可能で,その使用範囲は,果汁飲料,アイスティー,スポーツドリンク,ワイン,ノンアルコールワインにまでおよぶ。また,非炭酸,炭酸いずれのフレーバー・ウォーターにも使用できる。
なお,ワインおよび果実酒への使用については,酒税法に基づく関係当局への登録を申請中。(’20 5/13)